国連に対する平和文化の提言 (2000年)
ホゼ・アグエイアス



「時間をはずした日の祭り2000」の呼びかけ文

THE DAY OUT OF TIME.
コズミック・フェスティバル1999
RAINBOW BRIDGE

1999年7月25日、
祭りの魂をもったアーチスト達が、
自分たちの「思い」と「芸術」で濃厚な空間をつくる。

芸術により、精神が高揚する。
その空間で、人は三次元にとらわれた時間から解放される。

「時間をはずした日」に、
村全体の精神が高揚し、時間から解き放たれる瞬間を。
そんな「祭り」で、地球を包みたい。

         HIROHIDE YANASE   1999.3.1.


この「呼びかけ」は、FAXや口コミレベルのものだったにもかかわらず、
日本で100以上、世界で300近くのコンサートやイベント、「祭り」が、
この呼びかけに共鳴した人々によって「時間をはずした日」に、行われました。

http://www.async.co.jp/cosmic/zenbun.html  1999呼びかけ文
http://www.async.co.jp/cosmic/tiiki.html   1999地域別リスト

そして、その300近くの祭り、コンサートは、
祭りを生み出そうというボランティアな「思い」によって、すべて生み出されたもので、
この祭りに参加した人々の中で、
様々な体験が生まれ、虹があらわれ、1999年7月25日は、
多くのアーチスト、そして参加した人々にとって特別な日になったようです。

そして、多くの人と人の結びつきが生まれ、「時間をはずした日」と題をつけて
コンサートをしたアーチスト達は、時間について考え、時間の哲学をもち始めました。

世界中の人が「時間」について意識し始めたこの時に、
「地球と人間精神との間に大きな影響力を及ぼしあうことができる」
そんな思いをもって、7月25日、「時間をはずした日の祭り」を広く世界に呼びかけ、
地球に虹の橋を架けたいと思います。




祭りが、祭りの魂を失い、観光になってしまった。

 ――なぜ、祭りが観光になってしまったのか?
      人々が生活の中の「自然のリズム」を失ったから。――

グレゴリオ暦を使い始める前の、127年(今から133年)前の日本人は
日の出の時に太陽に向かって柏手(ルヒ:かしわで)を打っていた。満月をめでていた。

農業というのは、虫を見て、草を見て、
次の日天気がどうなるかを知り、そして時に祈る。

収穫できたら、それは大地のおかげであり、太陽のおかげであり、
すべてと繋がっているという、つまり本当の意味の感謝ということを感じて、
収穫祭をしたわけです。

芸能の元となる、歌とか踊りとか、そして、「祭り」は、
そういう自然への「感謝」という精神風土のなかで生まれた。

ところが、農薬や化学肥料で農業をするようになると、
収穫できた時、人は今年の化学肥料が良かったと思ってしまう。
太陽や大地や微生物や虫のおかげで作物ができたということを忘れてしまう。

そして、すべてがつながっているという感謝の気持ちがなくなり、
祭りから魂が消え、祭りが観光になってしまった。

農業をしていて、感じるべきことは、大地や太陽や空気や、
すべての自然と繋がっているという実感をもつことだと思います。

すべてのものが繋がって初めて収穫できた。
そういう認識に立って、神社などで感謝祭という「祭り」をした。

その時に歌って、踊って、村全体が精神的なバランスを取っていた。
しかもそれが、一年の収穫という自然のダイナミズムの中で行われていた。

ある意味では宇宙のリズムにそって、芸術がなされていた。

自然のリズムのなかで、そして社会の機能の中で、
「祭り」は村全体の精神的高揚をもたらし、精神のバランスを保つ機能をもっていた。



すべてがつながっているということを感じること。

つまり、一輪の花を見ても、宇宙を知ることができる。
文学者や詩人のように。

本当は、ほとんどすべての人がそんな風に生きていた。

万葉集の時代から、日本人は月を見て、花を見て、雪を見て、
そういう詩を作っていたわけです。
それは風流でやっているのでなくて、それが生活なのです。
それが、この地球上で、生きるということなのです。


TIME IS NOT MONEY.   TIME IS ART.

もし、本来の「祭り」が、村全体の精神を高揚させ、
人々の意識を変容させるものであり、そのために、芸能が育まれ、芸術が生まれたのなら。

――今、祭りの魂をもったアーチスト達が
    本気で、仲間の精神が高揚したり、人々の意識を変える、

そんな空間を、「祭り」として、創り出してもいいはずだ。


今年(1999年当時)の6月にWHO(世界保健機関)で、健康の重要な要素のひとつとして、
「スピリチュアリティ」ということが採択される予定になっています。

精神的なものと、物質的なものとの循環が、本来の「祭り」の役目です。

ただ現在の日本社会というのがこの芸術の役割、
「祭り」のソーシャルサポートとしての役割、

たとえば、精神的な感動が人を癒すことが出来るということを全く理解していない社会。
心と体を分離してしまった社会だから、そんなことを信じてない。
それをなんとか変えていかないと、人の意識が変わっていかないと、
芸術の意味、音楽の意味、そういうことを少しでも理解していく社会になっていかないと、
21世紀の日本の再生が見えてこない。

ソーシャルサポートとして祭りがある、芸術がある、芸能がある。
その事実を取り戻す、そんな「祭り」をアーチスト側から、
意識して、創りだすべき時だと思います。

7月25日、「太陽と地球と人間の精神が連動する祭り」を。
そして、細胞のように増殖してゆく「祭り」に。

自然に、無理をせず、人の心の中にある「祭り」の魂に呼び掛け合うもの。
人から人へ、自然に広がり、魂が結びつく。
そんな結びつきが、地球上に広がること。

それを、一人一人が具体的にビジョンとしてもてること。
それが、「時間をはずした日」の祭りの目的です。

この「祭り」で自ら濃厚な空間を作ったアーチストは、
きっと、コンサート(つまり「祭り」)をやる時に、「時」と「場所」を意識するようになる。

濃厚な空間をつくるために、人々の意識を高める瞬間をつくるために、
自分のテクニック以上に何が必要かを感じ、考え始める。

そして、この「祭り」に参加し、アーチスト達と一緒に精神が高揚した人々は、
ただそれを受容するだけでなく、そういう芸術による意識の変容を求め始める。

その時、観客が、芸術の意味をもう一度、感じ始め、
人々が、精神と現象の循環を求め始める事にならないでしょうか?

アーチスト自身の意識が少し変わる事によって、音楽シーンがかわることを予測できませんか?

芸術のもつ意味を人々が、再び感じ始めるのが見えませんか?

本来の、伝統的な祭りを構成する人々の意識も変わり、
「祭り」が観光から、魂のこもったものとして復活する足音が
21世紀の「お神楽」と一緒に聞こえてきませんか?

もし、この「祭り」が続くなら、この「祭り」への思いが広がっていくなら、
2000年7月25日は、1億3000万人の日本人に影響を与える祭りになるはずです。

60億人の地球のすべての人々に影響を与えること。

一人一人の中に生まれた「祭り」の魂が広がるのを感じながら、
ゆったりと、自然の中で、宇宙の動きの中で生き始めてみませんか。


もし、この「祭り」で人々が覚え始めた感覚から、地球のための「祈り」が生まれたら。
今までの観光のための祭りではなく、
新しい地球のための「祈り」のセレモニーに、「祭り」が生まれかわったなら。
地球規模の環境汚染が加速度的に進んでいるこの時代に、
この「祭り」に、この「祭り」を生み出す人々の意識の変化に、
大きな意味を感じずにはいられません。

人類史上かってなかった交信が、日本から生まれるかもしれない。 

自然のリズムのダイナミズムのなかで、精神と現象を循環させ、
意識変革を恒常的にもたらす「祭り」が、ガイアとしての地球、
ひとつの生命体としての地球をいきづかせることを感じます。

それを、ご一緒に感じられることを希望します。

そんな「祭り」をやろうという「気」が生まれたら、
共感を覚えたら、7月25日に、祭りを!!

10人集められる人は10人。
100人集められる人は100人。
1000人集められる人は1000人。

自然な感情のなかで、無理することなく、

コンサートを。イベントを。祈りを。

つまり、精神を高揚させる「祭り」を。やってみませんか?

7月25日に、どこで、何をやるのかを教えて下さい。

本来の祭りの魂を取り戻すために、精神が高揚する空間をつくり、どこで、誰が、
どういう祭りをしているかをお互い知り、感じ合い、イマジネーションによって、
人間の意識によって、ガイア(地球生命)を活性化させようという呼びかけです。

これが、「時間をはずした日」の祭りの枠組みです。


あなた自身は、濃厚な空間をつくり、そこで、人々の意識を高揚させる事に全力をあげ、
そして、多くの人々が、同じ思いで濃厚な空間と、
「時間をはずす」瞬間を創っている事を感じて繋がる。

意識が高まった仲間や観客の人々にも、
地球上の様々なところで「時間をはずす」瞬間が生まれていることを伝え、共有できるようにしてみませんか。

そして、地球上の様々なところで生まれる「時間をはずした」瞬間に、
高揚した魂と魂が繋がっていくのを感じあいたいと思います。

                        (プロデューサー  柳瀬 宏秀)






平和の文化は、一般的に運用されている、現在の価値観とはまったく異った価値観の設定を前提としています。
価値観というものは全て時間のことであり、使われる暦により束縛されているのです。
本物の平和文化に基づいた新しい価値体系があることを知らしめ、
また、本物の平和文化を確実に広げるためにも、暦を替えましょう。
今ほど改暦にふさわしい時、それが必要とされている時は過去にありません。
だからこそ、平和文化を促進し、創造する2000年・緊急改暦対策をここに掲げるのです。
改暦を行って、新しい時間に向かって旅立ちましょう、調和、文化、平和の時間に向かって進みましょう。

 Y2K問題は過ぎ去ったけれども、それ自体、ほとんど社会的に波紋をなげかけることはありませんでした。
2000/1/2は、新千年紀であるというだけでなく、
今までと同じ戦争基調(とうの昔に「さよなら」を言ったと我々は考えていますが)を持つ千年紀の始まりでもあるのです。
平和とは戦争をすることではありません。平和は文化なのです。
真の平和文化というものは、武力を避け、あらゆる形態の軍国主義を捨て去ることなのです・・・
世界的に、無条件に、そして今すぐ、そうすることが必要なのです。

 では、どのようにそれを行うのか?
そのためには、暦を替え、新しい時間(調和のとれた時間、平和の文化)を設定すればよいのです。
暦を替えようとせず、物事を成すがままにしていれば、私たちは地球市民としての権利を失うことになるでしょう。

 2000/7/25、初めての、「時間をはずした日、惑星平和の日」が祭りという媒体を通して祝われます。
このことは、「平和の文化を広げ、創造するための2000年緊急改暦」の最初の段階となることでしょう。
惑星平和文化の祭りが持つ理念は、日本やブラジルそしてその他の地域で、
過去数年間にわたって、他に先駆けてすでに広がっています。
柳瀬宏秀氏は、「時間をはずした日の祭り」を通じて、この自然に回帰するという理念を高揚させ、
真の価値観に基づく認識というものを提示してきました。
柳瀬氏の理念は、平和文化の発案者であるニコライ・レーリヒの言葉と一致しています。
「平和があるところに文化があり、文化のあるところに平和がある」 
平和の文化は、暦を替えることによってのみ実現する事ができるのです。
そして、これこそが「時間をはずした日」が持つ意味なのです。
新しい13の月と28の日から成る平和の暦では、「時間をはずした日」は、365日目にあたります。
この日はどの週の曜日にも対応していない日なのです。

 緊急改暦は、2000年の「時間をはずした日」に、始めの一歩を踏み出します。
この改暦は、4年間の計画として始められ、世界中で実行されるのです。
この期間の後には、平和と宇宙の気づき(宇宙的な認識)が共有され、
一般的になるような時代を確立する、5年周期が続くでしょう。
すなわち、あらゆる形態の国家的な偏見を超越する、「平和の惑星文化」の時代です。

 道徳的に同等の価値をもつ改暦の包括プログラムは、世界大戦とは逆の意味で、
10年より短い、ひとつの9年周期を包括し、その期間内で、新時代がその時代に入ったからといって、
平和の文化をもたらすものではない、ということを見届けるものです。

 人類には、改暦による解決の機会を放棄する余裕などないのです。文明の現況が完全に破産宣告を受けており、
同時に私たちがY2Kによって新時代に入ったかのように思わされているということに気づけば、
そこで初めて一種の惑星規模の「会社更生法・第11章」
すなわち社会の再組織化プログラムとしての「9年間の改暦対策」を思い描くことができるようになります。
  (ホゼ・アグエイアス)

Copyright (c) 2000 by Jose & Lloydine Arguelles
Japanese translation (c) 2000 Yoko Hisayasu